止め名
「止め名」について、もう一度整理をしておくことにします。
①止め名(留め名)
落語界で、一門あるいは同亭号の最高位の名跡。 この名跡を襲名すると、隠居名への改名以外は、それ以降他の名跡を襲名することはありません。
江戸落語では、桂文治・三笑亭可楽・三遊亭圓生・柳家小さん・古今亭志ん生・林家正蔵など。
上方落語では、桂文枝・笑福亭松鶴・桂米團治など。
②止め名
大相撲の四股名で、二度と使われないことになっている名前。
野球の永久欠番のようなものでしょう・・・。
三遊亭圓生という名跡は、上記①の意味ならば、何ら疑いのない「止め名・留め名」なのです。が、最近の「止め名議論」は、②の意味を巡ってのものなのですね。
①の観点で考えると、最高位の名前で、これ以上襲名すべき名前はないのですから、普通は、30歳そこそこの若手の噺家さんが襲名することはないということで、周囲から認められない人が襲名するなどという可能性は少なく、一応の歯止めにはなっていると思います。
また、こういう大名跡は、例えば、「小三治→小さん」とか、「圓窓→(橘家)圓蔵→圓生」など、出世魚でなく「出世名」というのがありますから、本当は、あまり揉めないはずですが、色々予想外の出来事もありますから・・・。一門の中での跡目争いや遺族の意向など・・・いろいろと。
むしろ本当に悩ましいのは、ある噺家さんが一代で大きくした名跡の継承ではないでしょうか?
三遊亭圓朝なんていうのは例外中の例外でしょうが、古今亭志ん朝などはねぇ・・・。
個性が強くて、インパクトがあるので、かえって難しいかもしれません。
« 落語百選≪31≫ | トップページ | 落語CD昭和の名人≪25≫ »
「らんしのしんら」カテゴリの記事
- ブログ紹介(2020.11.01)
- 続きはhttps://ameblo.jp/motch-10413へ(2020.10.09)
- 稽古をした演目(2020.09.09)
- 新しいサイトへ(2020.08.11)
- 本日より新しいサイトへ(2020.07.01)