されど、鶯は鳴きやまず
江戸家小猫さんが四代目猫八を襲名し、襲名披露を行っています。
先代も良く知っているので、親子の名跡の継承は、当たり前との思いも含めて、まことにおめでたいものです。
小猫さんの高座?は、非常に清潔感・好感があり、これが人気の元だと思います。
その四代目の著書「されど、鶯は鳴きやまず」。
噺家さんではありませんが、採り上げてみました。
「オレが八十八になったら、猫八を継ぐというのはどうだ。そうしたら、俺は八十八(やそはち)と名乗るから。」(本書より)
生前、三代目江戸家猫八が息子・小猫に告げてから十数年―。
今年がその三代目米寿の年であり、小猫は還暦を迎える。「伝統芸」を受け継ぐこととは何か―。動物のものまねで知られる「江戸家猫八」の屋号。2009年11月1日、実の息子である江戸家小猫が、四代目を襲名することで「親子三代」となった。ものまね界での親子の名跡襲名披露興行は史上初となる。「伝統を受け継ぐ」ことの重みと覚悟、森の中で鳥の声に耳を澄ませ、アフリカの大地でライオンの堂々たる姿にじっと目をこらす…ウグイスの鳴きまねや、さかりのついた猫のものまねをはじめ、代々の至芸として親子で培ってきた動物ものまね、そして父と子の深い絆を四代目江戸家猫八が綴る。
一番寄席の色物らしいと言える芸だと思います。
上方の大ホールでなく、江戸の寄席だから輝く芸なのだと思うのです。
「浜野矩随」に触れ、圓生襲名の問題を考えると、芸や技術の伝承の難しさを痛感するのですが、誰からも文句のない襲名で、ホッとします。
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