「落語」創刊号に寄せて②
続いて、「『落語』創刊号に寄せて」で、落語三遊協会会長の三遊亭圓生師匠のコメントです。
(・・前略・・・)まだまだ落語というものを取り上げて頂けるという事は、落語家自身も心からよろこぶべき事だと思います。
落研というものもあり、各学校で取り上げて下さるし、それに新しく「落語」が創刊されるという、この機会に落語家も奮起して、本当の"よき落語家"を作らなければなりません。
楽しみに落語を演っているのではなく、我々はこれを営業としているのである以上は、プロであるから真剣に取っ組んで、落研の学生さんより下手では困ると思います。
これから老骨にムチ打って若い人達に負けぬよう勉強を私も致したいと思っております。
このコメントには、新しい本の創刊への祝辞のような雰囲気はなく、斯界の現状と将来を憂え、孤軍奮闘を覚悟している気持ちが伝わるような気がします。
本書が発売されたのが昭和54年8月頃ですから、このコメントは、5~6月頃に書かれたものでしょう・・。(書いたというより、師匠の口述をそのまま転記した感じですが。)
そうすると、この年の9月3日に、千葉習志野で、志半ばで急逝される約3ヶ月前のことですね。
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