落語四天王
圓楽師匠のご逝去もあり、落研の大先輩方が上梓した「仙都に笑いを・草創記」を繰っていると、大変貴重な写真がありました。
昭和36年の「第二回古典落語鑑賞会」の時のものです。
この時に出演したのは、以下5人の新進の二つ目さんでした。 ◇ 三遊亭全生 紺屋高尾
◇ 古今亭朝太 風呂敷
◇ 柳家小ゑん ずっこけ
◇ 林家照蔵 麻のれん
◇ 柳家小団治 夏の医者
このメンバーがどれぐらい凄いかというと、真打昇進後の名前を見れば一目瞭然でしょう。 ◇ 三遊亭圓楽
◇ 古今亭志ん朝
◇ 立川談志
◇ 春風亭柳朝
◇ 柳亭燕路(先代) ・・・・どうです。
この中で、先代の燕路師匠は夭折でしたが、残りの4人こそ、後の「四天王」なのです。
"栴檀は双葉より芳し"ということでしょうか、それとも我が落研の先輩方の慧眼なのでしょうか。
いずれにしても、今思えばプラチナペーパーということでしょう。
"類は友を呼ぶ"で、実力のある噺家さんは、誰言うとなく自然に集まって切磋琢磨していたからというのが正解のようです。
この時の窓口になってくださったのが、全生さん(圓楽師匠)なのです。
この後、初代部長の麻雀亭駄楽師匠が、人形町末広の楽屋を訪ねて出演を依頼したのが三遊亭吉生さん(圓窓師匠)。その吉生さんが紹介してくれたのが同期の柳家さん治さん(小三治師匠)だったのです。
今ならば、市馬・談春・喬太郎・昇太さんがこの時の4人、その後に菊之丞・三三さんが来てくれた・・・、そんな感じなのでしょうか・・・。
若手の噺家さんの協力と芸がなければ、田舎の駅弁大学の落研など、きっと長く続かなかったことでしょう。
やはり、全生さん(圓楽師匠)が作ってくれたルートこそが、わが落研のルーツだったことは間違いありません。
改めて感謝です。
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