東京の落語界・壱
演芸情報誌「東京かわら版」の「寄席演芸年間2009年版」によれば、東京の落語4団体(落語協会・落語芸術協会・立川流・圓楽一門会)に所属する噺家は、合計465人です。
これを階層別にみると、前座52人・二つ目106人・真打307人で、極端な逆ピラミッド型になっているのが分かります。
一方、1983(昭和58)年の雑誌「落語界」によれば、前座37人・二つ目82人・真打143人の合計262人。
1983年 2009年 増減
真 打 143 307 (+164)
二つ目 82 106 (+ 24)
前 座 37 52 (+ 15)
合 計 262 465 (+203)
もともと前座5年・二つ目10年・真打は終身という仕組みですから、このような形は必然ではありますが、エンターテインメント化による噺家の地位向上から入門者が増加、それに長寿化が相俟って、25年前に比べて真打は倍増しています。
かつての落語協会分裂騒動の発端は、大量真打問題でしたが、当時よりもこれだけ噺家が増えているにも拘わらず、表立った騒動や論争になっていないのは、騒動からの”学習効果”による、実に日本人的な対応によるものなのだと思います。
このような中で、一部に個別の事情や問題こそあれ、表面的には粛々と真打昇進や襲名が行われているのは、まずもってよしとすべきでしょう。
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