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2009年7月 7日 (火)

題名の違う同じ噺?

Guide_ph_01_2 圓窓師匠が、浅草演芸ホール上席の夜の芝居に、弟子の萬窓さんと交互でご出演しています。

先日の高座で「牡丹餅大好き」という噺をお演りになりました。この噺は、熊本県の民話をもとに、師匠が創作した「創作・民話落語」です。

師匠のブログで、以下のようなやり取りがありました。

Guide_ph_03_2≪流三≫ 師匠、全く同じ噺でも、春は「牡丹餅大好き」、秋は「おはぎ大好き」になる訳ですね。こういうパターンの噺は珍しいですね。

≪師匠≫  よくぞ気が付いてくれました、、、。流三さんが最初の気付き人です。(笑)
 同じ物でも季節によって名称が違うって、季節感の乏しくなった現代に立ち向かっているみたいですよ。
 但し、ときどき両の名前を言ってしまうことがあるので、気も遣う噺です。

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「牡丹餅」と「おはぎ」。

★こしあんがおはぎで、粒あんがぼたもち?

★米粒が残っているのがおはぎで、完全に餅になっているのがぼたもち?

★大きいのがぼたもちで、小さいのがおはぎ?

★全てひっくるめて、高級なのがおはぎ?庶民派がぼたもち?

Imageskk Hagi003実は、「ぼたもち」と「おはぎ」は基本的に同じもので、違うのは"食べる時期"だけなのです。ぼたもちとおはぎを漢字で書くと・・・・「牡丹餅」と「お萩」。

「ぼたもち」は
、牡丹の季節、春のお彼岸に食べるものの事で、あずきの 粒をその季節に咲く「牡丹」に見立てたものです。一方、「おはぎ」は、萩の季節、秋のお彼岸に食べるものの事で、あずきの粒をその季節に咲く「萩」に見立てたものなのです。

Toh_e_m_pだから、春・夏ぐらいは「牡丹餅」、秋・冬には「おはぎ」で演るのが良いのでしょう。

ところで、どこかの駅弁大学では「萩」が象徴になっています。東大は「銀杏」でしたね。この駅弁大学のは「宮城野萩(みやぎのはぎ)」というのだそうです。

旧制高校時代は、校章に「蜂」を使うなど、センスが良いというか、地味だというのか・・・。らしくていいですね。

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