「落語百選」≪21≫
今回の噺家列伝は、名人「橘家圓喬」。それからDVD「御神酒徳利」の紹介の中に印象に残るものがありました。
まず、名人圓喬について。
1865年11月9日生まれ、7歳の若さで三遊亭圓朝門下に入門し三遊亭朝太を名乗る。1878年に二つ目昇進し、二代目三遊亭圓好に改名。1882年には東京を離れ上方で修行、1885年に4代目三遊亭圓喬となり1887年頃には改めて4代目橘家圓喬襲名し、日本橋瀬戸物町の伊勢本で真打昇進披露。1903年には「第一次落語研究会」発足に参加。1912年11月16日新宿末廣亭での最後の高座。その6日後、宿痾の肺病のため死去。日本橋住吉町の玄冶店に住んでいたので「住吉町の師匠」や「住吉町さん」や「玄冶店の師匠」などで呼ばれた。圓朝門下の逸材で師の名跡を継ぐ話もあったが、狷介な性格が災いして立ち消えになった。
名人圓喬を語るエピソードとして以下のような逸話もあるそうです。
とある真夏の暑いさなか、団扇や扇子が波を打つ寄席の中で、圓喬が真冬の噺「鰍沢」をかけ、寒さの描写を演じているうちに、団扇や扇子の動きがピタリと止んだという。話芸の極致として語り継がれている逸話である。
やはり、どの世界でも、名人と言われる人は、技術だけではなく、人柄や品格というものも備わっていないといけないのでしょう。大相撲の横綱や金持ちなんていうのもそうなのでしょう。
・・・金持ち。「御神酒徳利」で名前が出て来る「鴻池」については、別項で述べることにしたいと思います。
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