志ん朝の走馬灯
CBSソニーのプロデューサーというか、演芸評論家というか、京須偕充(きょうすともみつ)さん著「志ん朝の走馬灯」が、ちくま文庫から刊行されています。
伝説の「志ん朝七夜」の録音など、今は亡き矢来町の(古今亭志ん朝)師匠との接点も多かった著者の回顧です。
これは、今まで刊行されている、京須さんの様々な著作の中から、志ん朝師匠に関する部分を集めて編集したものだそうです。
大変失礼な言い方ですが、ある意味で、命令されてやった仕事を通じて、稀代の芸人と濃密な接点が持てて、その後もお付き合いができるなんて・・・、羨ましいというか、ずるいと思ったりしますよ。
志ん朝師匠が亡くなって7年。矢来町と目白(柳家小さん師匠)の師匠が亡くなって、落語界の将来を危惧する向きもありました。勿論、巨星の抜けた穴は大きかったと思いますが、今の落語ブームは、ポスト志ん朝・ポスト小さんを乗り越えた証左だと思います。
とはいえ、名人の功績に一点の曇りもあるはずがなく、夭折を惜しみ、偲ぶ気持ちは全く変わりません。
私は幸いにも、今仕事の繋がりではなく、別のご縁で圓窓師匠と接することのできる幸運に浴していますが、もっともっと早く、若いうちからお付き合いが出来ていたらなぁと、さらに我儘な"ないものねだり"をしていますよ。
読後の感想は、後日申し上げることにします。
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