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2009年5月 6日 (水)

「落語藝談」

P1000491 小学館ライブラリーの「落語藝談」は、昭和46年に刊行された「落語藝談」を加筆訂正し、平成10年に文庫化されたものです。

著者の暉峻康隆(てるおかやすたか)先生は、早稲田大学落語研究会のOB、早稲田大学の名誉教授になった方で、私の学生時代のゼミレポートの参考文献に、先生の著書「落語の年輪」を使わせていただきました。(最近文庫化されて刊行されました。)

「落語藝談」は、桂文楽・古今亭志ん生・三遊亭圓生・林家正蔵・柳家小さんという昭和の名人との対談で、当時の落語界の様子や、各師匠の考え方なども伝わって来るものです。

「落語研究会 桂文楽全集」を購入したタイミングに、とりあえず、黒門町の師匠との対談を読み返してみようという訳です。

昔読んだことがある本なので、思い出しながらというところですが、当時と違っているのは、私も相応に齢を重ねていて、当時は恐らく理解できなかった(素通りしてしまった)であろう暉峻先生とのやりとりでも、「あ~ぁ、そういうことか」という点が多くあることです。

それにしても、私のおじいちゃんの世代(明治)は、まだ世の中の古い仕組が残っていて、今では考えられない波乱万丈な人生が、決して特別ではなかったような気がします。身に降りかかる様々な出来事や縁を受け入れながら、バラエティに富んだ人生を歩んでいるような・・・。

良くも悪くも、一定のレールが敷かれた上をひたすら走る我々の世代には、恐ろしいような、羨ましいような・・・。

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