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2009年2月

2009年2月28日 (土)

如月の落語徘徊

200902081617000 私の落語徘徊を「聴く」「書く」「演る」などに分けてみると、今月は「書く」「演る」の比重が高かったようです。

何と言っても、記念誌の原稿との格闘は、まだ完了した訳ではありませんが、ある程度の形にすることができたので、とりあえずひと安心。

そして、落語の稽古。偉そうに言うほど練習していないというのが本当のところですが、時は待ってくれません。来週が発表会です。

P1000056 ・・・ということもあって、寄席や落語会の回数は、昨年に比べると、この1・2月は随分少なくなりました。やはり昨年の反動もありますし・・・。             今月は、圓窓師匠の「坊っちゃん外伝」と「水神」が印象に残ります。師匠から直接裏話のようなことも聞けることもあって。   そしてトドメは、今日の権太楼・さん喬両師匠でした。

斯界の大看板と比較することこそ暴挙ではありますが、声・構成・練り上げ・高座姿等々・・、到底敵うものではありませんし、知らずに天狗のままでいた方が・・と思わないでもないくらい、深さを思い知らされました。

来週の発表会は、その迷路に迷い込んだ状態で迎えますから、正直なところ心穏やかではありませんが、何か自分なりに感じるものが見つけられたらいいな、と思っています。

三田落語会・夜

昼席で見かけた人、つまり私と同様に"梯子"する人も、かなりいるようです。
ビクター落語会やその他の落語会でも見た顔もいます。
プログラムを見たら、開口一番はまた市也くんでした。昨日と同じ「子ほめ」でしたが、今日はしくじらずに出来ました。彼は少なくとも「子ほめ」「道灌」「道具屋」「たらちね」の4つ以上のネタはありそうです。

P1000114      ◆  子ほめ                 柳亭市也
     ◆  不動坊                 柳家権太楼
     ◆  福禄寿                 柳家さん喬
     ◆  初天神                 柳家さん喬
     ◆  佃祭                    柳家権太楼

ネタ出しをしない自由な落語会ということで、権太楼師匠がのっけから十八番の「不動坊」をだせば、さん喬師匠は圓朝作の「福禄寿」で対抗。仲入りが7時45分を過ぎていました。

権太楼師匠がマクラで「捨て耳」という話をしてくれました。また勉強になる良い話です。ビジネスの世界でも通じるものだと思います。

「初天神」でさん喬師匠が消えて"金坊"になりました。確かに金坊が高座にいました。
「佃祭」の権太楼師匠の"与太郎"に、会場が泣きました。「恩」と「情」の違いも語ってくれました。

この二人、一体何なのでしょうか。

三田落語会・昼

P1000112 今月の落語徘徊の殿(しんがり)は、「三田落語会」。

昨年最も多く通った「ビクター落語会」から発展的に?代わった第1回の落語会です。

昼席は、扇遊さんと市馬さんの歌好き二人の会。

P1000113     ◆   たらちね                   柳亭市也
   ◆   厩火事                       入船亭扇遊
   ◆   寝床                          柳亭市馬
   ◆   雛鍔                  柳亭市馬
   ◆  井戸の茶碗           入船亭扇遊

市馬さん、やはり喉が本調子ではないものと見えて、「寝床」では、用意した湯呑みに3度ほど口をつけました。
3日連続で6席聴かせて貰いましたが、1席もかぶることなく、大変結構でした。やはりネタ下ろしの「山崎屋」が圧巻でした。

扇遊さんは熱海のご出身だとか。郷里が比較的近いのも、親しみが増すものです。
やはりマクラで、半井さんを「さえちゃん」と呼んで、話題にしていました。

夜は、さん喬師匠・権太楼師匠の二人会です。
腰と背中が痛くて・・。

2009年2月27日 (金)

また夕刊フジ

P1000111 夕刊フジで、「4代目三木助さん自殺の真相」という見出しを見つけました。

三木助さんのお姉さんがテレビでコメントしたとのこと・・・。

やはり、父親の先代三木助師匠へのプレッシャーが大きかったようです。

このお姉さんの息子さんが、二つ目の三木男さんです。「頑張れ」と言ってはいけないのでしょうが、頑張ってもらいたいものです。

東京かわら版

P1000107 P1000108          

東京かわら版の3月号の36ページ「天狗連の会」の欄に、「落語っ子連」の発表会の情報が掲載されました。

人数が増えたので開演時刻を早めたのですが、入稿に間に合わず、変更後の12時開演が13時30分になったままです・・・。

こういう記事を見ると、いよいよという感じになります。

人形町市馬落語集

P1000106 柳亭市馬さんの独演会「市馬落語集」、今日の会場「日本橋社会教育会館ホール」は初めてです。人形町の夜の雰囲気もいいですね。

昨夜のらくだ亭は、「厩火事」「粗忽の使者」でしたが・・。さて今日は・・・。

P1000109    ◆ 子ほめ     柳亭市也
  ◆ 山崎屋     柳亭市馬
  ◆ あくび指南   柳亭市馬

市也くん、なかなか良い雰囲気を持っていると思いますが、今夜は「子ほめ」で「厄」と言うところを「百」と言い間違えて大受け。

そうそう、今日は出ませんでしたが、二番弟子の市丸くんが二つ目に昇進が決まったそうです。

市馬さんは、喉の調子が今一歩ということでしたが、ネタ下ろしだという「山崎屋」を1時間の熱演。「あくび指南」も受けていました。

ところで、明日は「三田落語会」を昼夜覗く予定ですが、確かどちらかに市馬さん出演されるはず・・?
3日連続ですね。
何か「山崎屋」をやりそうな気がします。

2009年2月26日 (木)

【2.26】

今日は2月26日。
らくだ亭で市馬さんが、師匠の先代小さん師匠が「2.26事件」に関わった話題をマクラで言っていました。
マクラでは触れませんでしたが、若き小さん師匠は、あの事件の緊張の中で、兵隊さんたちの前で、落語をやらされたと聞いたことがあります。
演目は「子ほめ」で、さすがに全く受けなかったって、・・当たり前ですよね。

そう言えば、今日は、両親の結婚記念日だったかもしれません。

らくだ亭

P1000103 連日の内幸町ホール。
今夜は「らくだ亭」、瀧川鯉昇さんと柳亭市馬さんの二人会です。
この組合わせで聴くのは初めてだと思います。
確か、昨年暮れの「らくだ亭・柳家小三治独演会」の会場で衝動買いをしたチケットです。
それをすっかり忘れていて、明日の「人形町・市馬落語集」も買ってしまい、明日も市馬さんを聴くことになりました。
ネタ出ししていないので、出来れば、同じネタにならないよう祈るのみです。

P1000102   ◆  道灌        柳家小んぶ

  ◆  時そば       瀧川鯉昇

    ◆  厩火事        柳亭市馬

   ◆    粗忽の使者     柳亭市馬

    ◆  ねずみ        瀧川鯉昇

久しぶりに、自分以外の生の「ねずみ」が聴けました。
両師匠とも、力の入りすぎない芸風で、とても雰囲気の良い落語会でした。

P1000101 余禄ですが、プログラムに赤いらくだのシールが貼ってあり、らくだ亭特製の手拭いを貰いました。買えば1000円なのだそうで、ちょっぴり気分の良い夜になりました。

metro age「落語のススメ」

P1000099_2 東京地下鉄(メトロ)の駅に置いてあるフリーペーパーの「metro age」が【落語のススメ】という特集をしています。

内容も、フリーペーパーとは思えない(失礼?)立派な内容です。
落語のブームも、こんなところにも現れているのですね。

090227_1落語ファンにとっては、手に入れておきたいものだと思います。

きっとすぐになくなるでしょう。

名前

落語っ子連の新人(といってもおじさんですが)のKさんの名前が決まったようです。

ご本人曰く、他人の話をすぐ信じてしまう性格なんだとかで、そして私が薦めた伯父さんの高座名の一字も使ってつけられた名前は、「三流亭右呑(さんりゅうてい・うのみ)」です。                                            とても面白い名前だと思います。

2009年2月25日 (水)

あの噺家さんは?

落研の歴史を俯瞰していて、落研が主催した落語会に出演してくれた噺家さんが、今どうしているのか気になることがあります。
もともと有名な噺家さんだったり、その後大活躍をして人気者になって出世したりで、ほとんどの噺家さんは難なく近況がわかるのですが、実は、現役時代に接点のあった噺家さんで、お一人だけ分からない噺家さんがいたのです。真打昇進されたところまでは知っていたのですが・・・。
今日、ひょんなことから判明しました。残念ながら、ちょうど10年前に亡くなっていました。恐らく享年60歳前後だったろうと思いますが、ちょうど私が落語から離れていた時期だったので、ご逝去に気がつかなかったようです。
60歳前後で亡くなるなんて、今や"夭逝"と言えるでしょう。

そう言えば去年、やはり当時落研で接点のあった噺家さんが2人、60歳そこそこで亡くなっています。当時の若々しい(若かった)顔を思い出すにつけて、とても寂しくなります。
人それぞれに寿命というのがあるのでしょうが、ご本人も、さぞや無念だったことでしょう。

思えば、先代の馬生師匠は50歳台、実弟の志ん朝師匠も60歳そこそこで、兄弟揃って短い生涯でした・・。

ニアミス?

P1000095 今夜の内幸町ホールは、「権太楼ざんまい」でしたが、何とロビーのチラシスタンドに、「悠々遊雀」のチラシが入っていて、ちょっと驚きました。
三遊亭遊雀さんもここで独演会をやっているのですから、チラシが置いてあっても決しておかしくはないのですが・・・。
気にする方が考え過ぎですか・・?

権太楼ざんまい

柳家権太楼師匠の独演会「権太楼ざんまい」。

     ◆  転失気        柳亭市也
     ◆  のめる        柳家小権太
     ◆  宿屋の仇討ち    柳家権太楼
     ◆  一人酒盛       柳家権太楼

「落語は自然体。ただし、向上心のない自然体では駄目。」とマクラで言っていましたが、言い得て妙だと思います。
P1000096 権太楼師匠は、独演会では、よくこういう芸談をしてくれます。
去年は、どこの落語会でだったかは忘れましたが、「落語は頭でやってはいけない。○○は頭でやろうとしているから、上手くなれない。」と、最近目立っている、ある若手の噺家さんの実名を挙げて言っていました。

今日の2席も熱演でしたが、「今年のネタはこれだ。」という宣言はありませんでした。
去年のこの落語会では「今年は百年目だ。」と宣言してネタ下ろしをしたのですが。

2009年2月24日 (火)

空気が漏れる・・・の続き

先日の稽古の自分の噺の録音を聴いてみて、音声的に空気が漏れる・・というのが露呈されているのを初めて知りました。

色々考えてみて、ある点に思い当たりました。

それは・・・「歯並び」です。恥ずかしながら、今まで自分の話す音をじっくり聴く機会がなかったので分かりませんでしたが、並びの悪い歯の間から、空気(息)が漏れているのでしょう。

古の話ですが、、(真偽は知りませんが)確か「サンダカン八番娼館」という映画の役になりきるために、大女優の田中絹代が前歯を抜いたというのを聞いたことがありましたが、さすがにそこまではできませんね・・・。

2009年2月23日 (月)

夕刊フジ

P1000094 愛読紙?の「夕刊フジ」に、「東京落語勢力図」という見出しで、桂歌丸師匠が会長を務める「落語芸術協会」の組織的な動きについての記事が載っていました。                                     規模や集客力では、「落語協会」に一歩も二歩も譲っている状況ではありますが、「社団法人」という組織としての動きは、逆に数段凌駕しているということです。

確かに、法人としては、財務も人事など「落語協会」よりもしっかりしているのは確かなようです。

今後、一業種一公益法人などということになると、現状の「落語協会」の組織としてのガバナンスは「洒落」ではすまされないかもしれません。確かにやや危機感に欠けているかもしれません。

記事ではさらに、芸術協会と圓楽一門会との合従連衡の可能性や、歌丸師匠人間国宝説にまで言及されていて、さすがに個人的には拙速な話だとは思いますが、これからの世の中、個人の技量だけでは限界があり、落語という芸能を長く残して行く上からも、いずれの協会も、良い意味で組織をしっかり固めることが必要でしょう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000011-ykf-ent

このままでは、世間の一般常識に照らして、「日本相撲協会」のような自浄力のない団体(組織)になってしまう懸念も十分ありえますから、八百長・暴力・大麻などの問題を茶化して、マクラのネタにばかりしてはいられません。明日の我が身にならないように。

今こそ、外部からのブレインや客観的なチェック体制が必要になっています。

師匠のコメント

稽古で師匠からいただくコメントは、発表会のための演技指導という面が中心で、語り口調・イントネーション・表情・仕草など様々な分野に及びます。
 一方、噺の筋の全体を眺めて、オチを引き立たせたり、無理なくオチに持って行けるような"仕込み"を、噺の展開の中にさりげなく入れる工夫など、かなり高度な?テクニックも伝授して貰うこともあります。
昨日も、「なるほど!」と思わず膝を叩いてはみたものの、果たしてうまく"仕込み"が入れられるかどうか・・。
・・それが問題です。

「水神」裏話

200810132303000 稽古の時に、圓窓師匠から、先日の東京落語会での「水神」のことについて、いろいろ聞くことが出来ました。

やはり、地口オチ・仕草オチのことが話題になり、圓窓師匠のこだわりや圓生師匠との演出の違いなど、大変興味深い内容でした。また、緞帳を下げるタイミングなど、裏方さんとの打ち合わせの様子なども面白いものでした。

圓窓師匠は、あの高座では演目に合わせて、黒い足袋を履いていましたが、果たして観客の中でどれぐらいの人が気がついたか(数少ないだろう)と思っていたら、落語っ子連のまど音さんも気がついたとのこと・・・。でも、まど音さんは和服を着る機会が多いから、足袋にまで目が届いたのでしょう。

昨年の「坐禅の遊び」もそうでしたが、特にこの噺は、羽織が重要な小道具になります。こういうところも興趣がそそられるところです。

空気が漏れる・・・・・?

稽古での師匠からのコメントをもう一度反芻し、録音した稽古での噺を聴いて、声のメリハリや流れの悪さをどうしたものかと・・。                                        自分ではやっているつもりでも、録音で聴くと、全くイメージどおりになっていない・・。

声や台詞を聴くと、どうも空気が抜けている感じがします。語尾までしっかり力を入れて喋っていないので、言葉のテンションや流れが維持できず、まるで山を上ったり下りたりの呼吸になっていて、噺にリズムがない・・。                                            抑揚がなくて、呼吸だけが上下している・・・。

どうしたものでしょうか・・・。

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

2009年2月22日 (日)

芸人さんの家

200901292249000 最近「落語っ子連」のメンバーになったKさんは、去年の発表会の東京新聞の記事を読んで、門を叩いたという人です。
この方の伯父さんは、落語芸術協会の大看板で、数年前に亡くなったS.E師匠なんだそうです。
落語っ子連の名前が決まっていないので、私は、伯父さんの名前の一字を入れたら、と勝手に提案しています。
「三流亭○△」、△は伯父さんのE師匠の字で。

このKさんに聞くと、噺家のE師匠の家というのは、言葉遣いや礼儀作法には、大変厳しかったそうで、ご子息は噺家にはならなかったようですが、外出の時は必ず座ってお辞儀をして。普段の会話でも、父親であるE師匠には敬語を使っていたはずだとか・・・。

落語っ子連の特別稽古

2週間後に迫った発表会の臨時の稽古。
P1000093 今日は、門前仲町のまど音さんの音楽教室の2階の和室をお借りしての予定で、稽古までに時間があったので、深川不動さまにお詣りしてから、音楽教室に向かいました。

普段は、お茶たてに使ったりしているようで、稽古にはぴったりの広さ。

今日の稽古は、師匠と差し向かいで、師匠もメモを取りながらの"真剣勝負"でしたが、いかんせん"稽古不足"と"技術不足"の相乗効果で、まだまだ修正すべき点ばかり・・・・。

200812141907002先日買ったICレコーダーも、晴れてデビューし、自分の音を録りました。
客観的に自分の声、自分の噺を聴くと、普段偉そうなことを言っている自分との"言動不一致"ぶりが、本当に恥ずかしくなります。

師匠からいただいたコメントを、もう一度おさらいしないといけません。

それにしても、様々な環境のメンバーが師匠を囲んでの集いは、本当に楽しいものです。

"つわもの"どもが・・・

P1000072

今作ろうとしている「記念誌」は、落研の昭和41年から昭和56年までの様子をカバーしようとしていますから、そもそも昔の話ではあるのですが、創部から昭和56年までの23年間で、大勢の噺家さんに来ていただきました。

なんと言っても驚くのは、草創期には、当時はまだ二つ目で、後に「落語界の四天王」と言われる全生・朝太・小ゑん・照蔵(後の圓楽・志ん朝・談志・柳朝)さんが、ほとんど手弁当で出演してくださったということです。

この23年間で21回の落語会を開催しているのですが、のべ71人の二つ目・若手真打・大看板の師匠方に出演していただきました。

出演回数の多いベスト5は、圓楽(全生)・圓窓(吉生)・小三治(さん治)・小はん(さん弥)・圓丈(ぬう生)の各師匠というところです。

P1000059 圓生・小さん・馬生・小南などという名人・大看板の師匠にも、それぞれ複数回ご出演いただきました。4人の師匠方はみな既にお亡くなりになっていますが、(ほんの一瞬ですが)接することができたことは、かけがえのない私の宝物になっています。

育てていただいた噺家さんに改めて感謝です。

今いわれる落語ブームも、根底にはこういう生のふれあいの積み重ねがあるのだと思います。

2009年2月21日 (土)

歌丸師匠復活の「鰍沢」

P1000076 今日の国立名人会のお目当ては、三遊亭鳳楽師匠と桂歌丸師匠の二人。
特に、歌丸師匠が出演されるか否かが気になっていました。
国立演芸場の入口に掲示してある番組表には、代演の表示もなく「満員御礼」。

立ち見も出ていました。

    ◆  転失気         三遊亭鳳笑
    ◆  替り目          初音家左橋
    ◆  河豚鍋                  山遊亭金太郎     
    ◆  花見の仇討ち      三遊亭鳳楽
    ◆  錦の袈裟        古今亭八朝
         ◆   鰍沢           桂歌丸

金太郎師匠と八朝師匠は初めて聴きましたが、左橋師匠も含めて個性的で、それぞれ楽しませてもらいました。
鳳楽師匠は、ネタ出しは「夢金」でしたが、「鰍沢」と雪の場面が"ついてしまう"ので、「花見の仇討ち」に変更しました。
個人的には、「夢金」はあまり好きな噺ではないので大歓迎。三遊亭ワールドでした。

P1000074 歌丸師匠は、マクラで体調のことに触れ、息をはくことが出来なくなって入院し、11日に退院したとのことでした。薬の副作用で、足が浮腫んで倍ぐらいの太さになったとか、タバコをやめたとか言いつつも、お元気な様子で安心しました。「鰍沢」は三遊亭圓生師匠の語り口を思い出させる部分もあり、見事な復活・復帰だったと思います。

雪はないものの、今日の鰍沢、小室山、法論石あたりは、冷たい風が吹いていることでしょう。

温故知新

P1000088 温故知新なんて言うと随分大袈裟ですが、落研も50年の歴史を経て、その記録を紐解くとバラバラになるどころか、積み重ねることの尊さが見えて来るものです。

P1000089_2       

今まで、口伝えや伝説の次元で聞いていたことの真相・事実だとか、時間の 流れは、たった4年間で、しかも内側から見た目だけでは、到底分からないもので、全体を俯瞰して記念誌などを作ろうとすると、初めて見えて来るものもあるようです。

「わが落研に集った噺家たち」というテーマで、落研が主催した落語会に出演していただいた噺家さんたちを調べてみようと思います。

約50年前から追いかけることが出来ますか・・。

東京落語会

P1000071 先月は仕事の都合で行けませんでしたから、2ヶ月ぶりのニッショーホールです。
今夜は、圓窓師匠がトリで出演されるので、落語っ子連のまど音さんも当日券で来場しています。そうそう、元のNHK会長の海老沢さんの姿も見えました。

週末の疲れがドッと出て、最初の3席は、(-.-)Zzz・・・・と居眠り状態。

       ◆ 狸札            春雨や雷太

    ◆ 金明竹           三遊亭歌橘

    ◆ 転宅            桃月庵白酒

    ◆ 宮戸川           桂歌春

    ◆ 子別れ[浮名のお勝]   柳家権太楼

    ◆ 堪忍袋          金原亭世之介

    ◆ 水神            三遊亭圓窓

睡魔のため、白酒師匠の噺をまともに聴くことができずに残念でした。歌春師匠と世之介師匠は存在感のある、楽しい高座です。そして、権太楼師匠と圓窓師匠は、予想通りの大熱演。

「子別れ」の中では、一番聴く機会の少ない部分で、上・中・下の中の部分です。全体的に良くできた噺で、落語の名作だと思いますが、どうも主人公の熊さんのキャラクターのギャップが大きすぎるのが、個人的にはやや違和感があります。

菊田一夫原作「水神」。圓窓師匠は、動物を主人公にした噺・小噺をよくお演りになりますが、この噺は、菊田一夫さんが、ご自身のドラマに出演してくれた三遊亭圓生師匠のために書き下ろした作品なのだそうです。圓窓師匠は、この噺を楽器とのコラボレーションでやってみたいと仰っていました。羽織が重要な小道具になったりするところや落ち(仕草オチと地口オチの組み合わせ)が見事だと思います。

偶然、落研の先輩の頓平師匠も、落語っ子連のまど音さんも、昼は、国立演芸場の鹿芝居「らくだ」を観て来たんだそうで、本当に落語好きですね。

2009年2月20日 (金)

三遊亭圓生「火事息子」

一言。P10000591

定期購読している「CD落語昭和の名人」の三遊亭圓生「火事息子」が物凄くいい!

隅田川馬石さんからの葉書

P1000063 隅田川馬石さんから、「ひぐらし寄席」の案内葉書が届きました。

日暮里サニーホールで、数回に分けて「お富与三郎」を公演しています。最初の2回は行けたのですが、その後仕事の都合で聴けずにいて、今回もちょっと行けそうにありません。残念です。

馬石さんからの葉書は、印刷された案内に、必ず直筆で一言書いてくれてあります。

不義理をして申し訳ないと思ってしまうものです。

2009年2月19日 (木)

冬の正蔵

P1000065 紀尾井ホールで「冬の正蔵」。

私が勝手に心配していた入りも、ほぼ満席でひと安心です。

開口一番、たけ平さんが「幇間腹」でご機嫌を伺った後で、正蔵さんまずは「近日息子」から。久しぶりに聴くネタで、筋も忘れてしまっていました。

紙切りの正楽師匠には、林家三平・黒門町・五代目などの大看板や、湯島天神梅祭り・雛祭りなど、バラエティに富んだ注文が飛び交い、いつもの鮮やかなハサミ捌きで楽しませてもらいました。

P1000064 トリは、ネタ出ししている「品川心中」。正直なところ、物足りなさを感じました。最後の復讐の場面まではやらず途中で落としましたが、やや唐突感がありました。復讐の場面の構成を作り上げてから、通しで聴きたかったです。時期尚早か・・・。

ただ、病気でリハビリ中のこん平師匠が、いっ平さんの三平襲名披露のどこかで顔を出そうとしているというのは、喜ばしい話題でした。

ちょっと木戸銭に割高感が出てきた気がします。正蔵さん、頑張れ!!

柳家小はん師匠だ

四谷駅から紀尾井ホールの「冬の正蔵」に向かおうとしていると、着物・帽子姿で大きなバッグを持った男性とすれ違いました。
間違いなく、柳家小はん師匠です。近くのどこかで落語会がある(あった?)のでしょう。
昨夜書き上げた原稿の中に、師匠の話題もあったので、びっくりしてしまいました。
ややミーハーですが、街角などで、噺家さんとすれ違ったりすると、とても嬉しくなります。
小はん師匠は、昨年の夏にも、神田の蕎麦屋で見かけましたから、何か縁があるのでしょう。
こちらから声をかける度胸はありませんから、ご本人は知らないと思います。

歌丸師匠

P1000067 今月初めに肺気腫で入院した歌丸師匠は、退院されたのでしょうか?
この間の日曜日の「笑点」の映像は、入院前に収録したものでしょうから・・。
今週末は、国立名人会のトリで「鰍沢」の予定で、聴きに行くつもりでいますから、とても気になります。

季節柄か、ここのところ、「鰍沢」が多くかけられているようです。
先日、落研の先輩が五街道雲助師匠のを聴いて感動したようで、「今年は雲助を追いかけるぞ!」と、関所番みたいなことを言っていました。

郷里にほど近い鰍沢。今は雪も積もらないばかりか、材木(筏)もありません。

2009年2月18日 (水)

記念誌原稿脱稿

落研50周年記念誌の、私に割り当てられた部分の原稿をとりあえず書き上げました。                  在籍していた4年間を年度ごとにまとめたり、座談会(鼎談)の推敲をしたり、乱志の落語徘徊・東京落語事情など、別稿も合わせるとかなりの量になりました。

まだ不十分な部分も多いので、かなり加筆訂正が必要だと思いますが、曲がりなりにも形になったので、ひと安心です。

浅草見番寄席

「浅草見番寄席」を企画されている松本さんから、落語会のご案内をいただきました。

今週末21日(土)、浅草見番での「浅草見番寄席 河内山スペシャル」です。

 昼の部・立川談笑  「河内山」ほか

 夜の部・五街道雲助「河内山」ほか 笹木美きえ(俗曲)

浅草見番という場所は、何ともいえない雰囲気で、落語を聴くのも楽しい場所ですから、行きたいのですが、別の予定が入っているので、今回はあきらめざるを得ません。

2009年2月17日 (火)

落語CD昭和の名人 三遊亭圓生

P1000059 「落語CD 昭和の名人」の第4回配本は、いよいよ「六代目三遊亭圓生」です。

文楽・志ん生には間に合わなかった世代ですが、圓生師匠には間に合ったどころか、落研で「三遊亭圓生独演会」を主催し、僭越ながら前座(開口一番)を務めさせていただいた思い出があります。

最近は、柳派が隆盛を極めていますが(勿論大好きですが)、三遊亭(三遊派)のダイナミックで本格的な落語の素晴らしさが、もっともっと評価されてもよいと思います。

CDは、「火事息子」「百川」「豊竹屋」の3席。

そういえば、圓窓師匠との火事息子の新オチ考も続いていることを思い出しました。

携帯電話

寄席や落語会に行って、公演中に度々携帯電話の呼び出し音に興趣を削がれることがあります。
開演前に必ず切電の確認を言われるのに。                           
そもそも、着メロだとか言って売り込む姿勢にも疑問があります。

ああいう人(鳴らす人)は、マナーモードのやり方や電源の切り方を知らないかもしれません。メカに弱い高齢者の人など、まさかとは思いますが、そういう人がいるのではないでしょうか。

今夜の「落語百選」の公開録画の時に来たのですが、こういう類(映像や音の販売目的)の公開録画(録音)の場合、携帯の音などが入ると、全てやり直すそうです。                      観客は一度落語のくすぐりを聴いてしまっているので、後日観客も総入れ替えでやることになるそうです。そうなると、物凄く大きなロスになります。                                          考えてみれば「商品」にするのですから、仕方ないかもしれません。

2009年2月16日 (月)

「落語百選」公開録画

P1000055 深川江戸資料館で、「落語百選」のDVD用の公開録画です。「東京かわら版」経由で抽選に当たり、今夜は「ただ見」としゃれこんだという次第。

     ◆ 蛙茶番          柳亭 左龍
     ◆  住吉駕籠       桂 文我
     ◆ くっしゃみ講釈    桂 宗助
                 ◆  へっつい幽霊     橘家圓太郎

P1000056上方落語も2席聴くことができましたが、文我さんも宗助さんも、上方のコテコテした部分もなく、笑わせてもらいました。
トリの圓太郎師匠は、あの圓太郎節が炸裂した「へっつい幽霊」でした。

クラブとクラブ?

京都大学の学生が大麻所持で逮捕されたそうです。
何でも大阪ミナミの「クラブ」でもらったのだとか。
もう7・8つの子どもではないのですから、自分の行動に責任を持って貰いたいものです。親や大学がどうこう言うレベルではないと思いますが・・。

気になるのは、そんな馬鹿学生のことではなく、「クラブ」という言葉のイントネーションです。
文字だけで説明するのは難しいのですが、「○○カントリークラブ」などと言う場合とは、イントネーションが違うのです。
クラブの「ク」の音が高くなく、「ク・ラ・ブ」と平坦になるのです。(わかりますか?)

最近は、「チーム」や「サーファー」など、平坦な、力の入らない言い方が増えているのが気になります。というより、私には不快に聞こえます。
このクラブ、昔からある(ナイト)クラブとは似て非なるものなので、イントネーションを変えているのでしょうか?

ちょっと前なら「おい、お前訛ってるよ」って言われたでしょうね。
・・ふん、べらぼうめ。

一之輔さんからのDM

春風亭一之輔さんから、DMが届きました。

P1000053 出演予定の落語界のチラシが数枚同封してありました。  

ちょうど30歳になったところだと思いますが、色々な落語界にも出演していて、順風満帆の様子です。

私が昨年聴いた二つ目さんで、一之輔さんの噺は26席で、断トツの数を誇ります。

"真一文字の会"や"いちのすけえん""馬津郷寄席"などの独演会で纏めて聴いている面もありますが、それだけではありません。

ところで、私は噺家さんに話しかけたり、勿論楽屋を訪ねたりはしないので、顔見知りや顔パスということはありませんが、リピーター(独演会に何度か来ている客)の顔というのは、噺家さんたちはどれぐらい覚えているものなのでしょうかねぇ・・・・。

一之輔さん、来月の"いちのすけえん"は、内幸町ホールの指定席を確保済ですよ。

2009年2月15日 (日)

落語百選DVDコレクション

落語百選DVDコレクションの第10巻目が届きました。

P1000054 今回の噺家列伝は、偶然にも「十代目金原亭馬生」師匠でした。

「我々の方でよくぅ~、・・」と語り出すしぶぅ~い噺の数々。

特に、「干物箱」「明烏」「抜け雀」「柳田角之進」の4席は、噺家さんに初めて生で接した時に聴いた噺ですから、忘れられませんね。

DVDも聴き逃せません。

   ◆ たらちね      入船亭扇辰

   ◆ 黄金餅       古今亭志ん輔

黄金餅という噺は、古今亭一門の噺と言ってもいいぐらいのものですから、志ん輔師匠の一席は楽しみです。でも、内容はややグロテスクなところもあり・・・・。

このシリーズも、50巻予定の10巻まで来ました。

明日は、このDVDの公開録画を聴きに行きます。

記念誌の原稿

今日もひねもす記念誌の原稿に向かいました。

P1000052 私が落研に入部した時のことを思い出しながら、徒然に・・・。とりあえず完成させました。

先代の金原亭馬生師匠の独演会を主催した時のことを思い出しました。

高座めくりを仰せつかっていたので、楽屋や舞台の袖での馬生師匠のことを目の当たりに出来たのですが、本当に「これがプロの噺家だ」というオーラが物凄かった気がします。

その時前座でついて来たのが、当代の馬生師匠でした。にこにこした優しいお兄さんでした・・・。

ミックス寄席

P1000051乱志&流三の落語徘徊に非常に大きな影響を与えてくれているのが「ミックス寄席(オフィスM's)」です。

私の好きな噺家さんたちのユニークな落語会を多数企画してくれるのと、加藤さんのお人柄が好きで、いつもお世話になっています。

私がこれから聴く予定にしているミックス寄席企画の落語会は以下のとおりです。

   ◆ 2月25日(水)   権太楼ざんまい

   ◆ 2月27日(金)   人形町 市馬落語集

   ◆ 3月 6日(金)   三三と菊志ん

   ◆ 3月19日(木)   いちのすけえん 春の段

   ◆ 4月16日(木)   長講三人の会 さん喬・権太楼・桃太郎

確か、権太楼師匠と市馬師匠の「百年目」のネタ下ろしを相次いで聴いたのも、「権太楼ざんまい」「市馬落語集」でした。

噺家さんの手作りの会

P1000042 独演会「三之助をみたかい?」が終わったばかりですが、三之助さんから葉書が来ました。

来月の落語会の案内です。

この「三之助をみたかい?」は、当然東京がベースですが、札幌でもやっていて、さらに今度は福岡でも始まるとのこと。

こういうファミリーな手作りな落語会が、東京のみならず様々な場所で開かれるというのは、勿論噺家さん本人の努力や実力というのが前提でしょうが、落語と噺家さんを真から愛するご贔屓の方々が大勢いるということですから、素晴らしいことだと思います。

こういう会が多く行われることで、落語が単なるブームでなく、一層しっかりとした基盤が出来上がることになるのだと思います。

2009年2月14日 (土)

落研OB会記念誌の原稿

乱志が所属していた某大学の落語研究会が創部50周年の記念誌を作ろうということになり、それぞれ分担して原稿を書いています。本当は1月末が締切だったのですが、まだノロノロしています。

P1000050 遅ればせながら、今日は私の担当分の「東京落語事情」というテーマの一文を書き上げました。サブテーマを「落語ブーム考」・「東京落語事情」・「乱志の落語徘徊」として、3パートで纏めてはみましたが、想像以上の駄文になりました。

もうひとつは、昨年秋にこの記念誌のために行った「鼎談」の推敲です。名づけて「我々は落語長屋の住人だった」という。

まだ書かないといけないものや、データ収集も残っているのがプレッシャーです。今週の休みは、寄席や落語会には行かず、なんとか形を作らないと・・・。

義理チョコ

今日は、「バレンタインデー」という、いやな日です。

貰えないのも・・・・ですが、貰ったと同時に、何かオブリゲーションを負わされ、1か月後に数倍にして債務を履行しなければならないという、偏ったコマーシャリズムに踊らされた極めて不条理な仕組み?の習わし・イベント?には、何とも釈然としないものも感じます。

幸い、今年は、今月も来月も土曜日なのと、今の職場の環境から、あの呪縛から解き放たれるので、気持ちが晴れやかです。

P1000049_2朝食のテーブルに、(恐らく家内と娘の二人からの)チョコレートが置いてありました。

ICレコーダー購入

P1000045 圓窓師匠から「あたしと会う時は録音機を」というリクエストに応えるために、近くの家電量販店で「ICレコーダー」というのを買いました。

先日、まど深さんにも付き合ってもらい、池袋の量販店で偵察?をしていたので、機種は特定しておきました。

P1000047「これが今一番売れている機種(メーカー)ですよ」に弱いんですね。

それから日本人(私だけ?)は、フル装備・高性能にも弱い・・・。

最近は、ちょっと見ただけでは、その機械がなんだか分かりません。

携帯電話やカメラやデジタルオーディオプレイヤーなども、コンパクトになると、マッチ箱(これも分からなくなるでしょう)をちょっと大きくしたぐらいで。

P1000046 P1000048          

⇐ちなみにこれは、デジタルオーディオプレイヤー(ウォークマン)と、歩数計(昔の万歩計)ですが、良く似た外見です。

それにしても、性能を考えれば当然なのかもしれませんが、安くはありませんね。装備されている機能が使いこなせれば安いのかもしれませんが、パソコンにしても、携帯にしても、恐らくこの機械も、機能の何分の一も使いこなせないでしょうから・・・。

とにかく、圓窓師匠との会話は、漏らさず録音しようと思います。

またまた寄席文字もどき

職場の同期が、別の会社に出向することになり、以前別の同僚の時にも好評(と思いこんでいる)だったので、自己流寄席文字もどき色紙をプレゼントすることにしました。

どんな字が良いかと、本人にさりげなく"座右の銘"を聞いたのですが、「何もない」というにべもない答え。

何にしようか、去年の漢字「変」というのも、と思っていると、偶然にも、かつてこの同期の上司だった人と会った時に話題になり、「彼には、新しい職場でも、自信を持って、信念を貫いて欲しい」という・・・。

P1000040 ・・・・ということで、「信」を書いてみることにしました。

言い訳をすると、その先輩と飲んで帰って、深夜1時過ぎだったので、そのままサラの色紙にフリーハンドで書いたので、・・。

翌日、彼に「鍋敷きにでもしてください。お恥ずかしゅうございます。」と言いつつ、図々しく渡してしまいました。

でも、心は込めたつもりです。

2009年2月13日 (金)

噺家の"分類"

P1000041昨日の三之助さんの会での話題から・・。

噺家さんは、「上手いか・下手か」と、「面白いか・面白くないか」を組み合わせて、4つのタイプに分類出来るのだそうです。

即ち「上手くて面白い」・「上手いが面白くない」・「下手だが面白い」そして「下手で面白くない」。

三之助さんは、「上手くて面白い」がベスト(当たり前)で、次は「下手だが面白い」だと言います。とにかく噺家は、面白くなくてはいけないということですね。それではその次は「上手いが面白くない」かというと、かえって「下手で面白くない」方がマシで、上手くても面白くないのは駄目なのだと言っていました。

・・・・・・何となく説得力はある気がします。

具体的に、どの噺家さんがどこに入るかなどという"野暮"は、ここでは言わないことにしましょう。

下手は上手くなることがあるでしょうが、面白くないのが面白くなるのは物凄く難しい気がします。

曰く、「名人は 上手の坂を ひと登り」・・。

大きい噺?

よく「大きな噺」「小さい噺」などと言われます。

「人情噺のような、寄席や落語会のトリで演じられる噺などが大きい噺。前座さんが開口一番で演るのが小さい噺。」・・とまあこんなイメージで、当たらずと言えども遠からずなのでしょうか。

でも、小三治師匠は、「千早振る」や「初天神」あたりでトリをとることがありそうですし。

P1000026 先日の池袋の「福袋演芸場」で、トップバッターで「宮戸川」を演った窓輝さんが、「今日はこのあと大きな噺が2本あるので、私は短めに・・・」と言っていました。
・・えっ? 2本? トリの「たちきり」が大きい噺だというのは分かりますが、それと「三方一両損」か新作の「CR落語協会」のどちらかが大きい噺ということ?

新作が、しかも聴いてみたストーリーから考えても、「CR落語会」は大きい噺とは言わないでしょうから、それでは「三方一両損」が大きい噺だということですか・・・。

そういえば、あの評判の、古今亭志ん朝師匠の落語研究会のDVDの中に、「三方一両損」が入っていますが、あの映像では、志ん朝師匠が国立劇場小劇場でトリで演っていたような気が・・。

それに、この噺を十八番にしていた三笑亭夢楽師匠のDVDも、新宿末廣亭でのトリの映像でした・・。

もしかすると「三方一両損」は大きい噺なのかも・・。

私の「三方一両損」は、マクラや台詞をかなりカットし、オチも変えてしまったし・・。とても小さく噺になっているかもしれません。

大きい・小さいの基準なんてあるのでしょうか・・・。

ま、どうでもいいですが。

2009年2月12日 (木)

三之助をみたかい?

真打間近な柳家三之助さんの独演会。

場所は、日暮里サニーホール・コンサートサロンというところ。

P1000039_2ホテルの建物の4階に、この台東区の施設があるのです。
大きい方のホールでは、三遊亭鳳楽師匠が毎月独演会を開いています。
コンサートサロンでも、三之助さんはじめ若手の噺家さんの会や、日暮里特選落語会や四人廻しの会なども定期的に開かれていて、かなり先まで会場の予約で一杯なのだそうです。

サラリーマンに気を使ってくれてか、三之助さんと一之輔さんの会は、7時30分の開演です。
さすがに開演時間を待ちきれず、飲みに行ったり、帰宅してしまうことも度々です。
終わる時間も考えると、7時からがベストだと、個人的には思うのですが・・。
それとも、噺家さんの側に、寄席出演との兼ね合いなどがあるのでしょうか?

今夜も色々な話題のおしゃべり(ま・く・ら?)を入れて、3席聴かせてもらいました。

   ◆ 厩火事      久しぶりに演ったそうで・・・・

   ◆ 小言念仏     師匠の十八番のネタ下ろし

   ◆ 三井の大黒   甚五郎にがっぷり四ツで・・・

結局、9時30分を大きく回り、10時近いお開きでした。楽しませてもらいました。

少し声が枯れていた感じがしたのですが・・・。

次は4月だそうです。また覗こうと思います。

発表会チラシの反応

発表会のチラシ案を、親しい友人たち数名にプレ配信したところ、早速3人から反応がありました。
みんな「寝床」という噺が現実にもあることを知らないのかも。
この発表会の唯一の救いは、トリの師匠の「お楽しみ」。なければ本当に暴動になってしまうかもしれません・・・・?

皇居東御苑散歩

灯台もと暗し。

都心に散歩に格好な場所があります。P1000029

皇居東御苑は、二の丸から北の丸あたりまで、見事に管理された公園?で、千代田のお城の跡を無料で散策することができます。

昼休みの憩いの場としては最高だと思うのですが、なかなか行けないものです。

P1000013久しぶりの暖かな陽気に誘われて、やんごとない際から下々の方を見下ろしとみることにしました。

「あ〜、下々の者どもは、あんなに狭苦しくて、長屋を縦にした牢屋のような建物の中で、日々蠢いておるのだなぁ。」という気分になります。
天守閣の跡、大奥や松の廊下の跡・・。(歌の文句ではありませんが)月下 に立てる若武者の凛々しき姿も・・今はいずこ。

P1000021

都会の喧騒の中で、こんなにゆっくりと穏やかに時間が流れる場所があるのですね。

P1000017_2

ホームページあるんですね。http://www.kunaicho.go.jp/11/d11-03.html

学士会落語会"まくら"

200902021559000 学士会落語会の会報"まくら"への投稿依頼がありました。

同会の役員になっておられる先輩からの情報から、私に白羽の矢が立ったものだと思います。
とりあえずお受けしたものの、さてどんなことを書いたら良いのか。
相手(読者)は、天下の学士会のメンバーですから、大先輩ばかりですから、浅学非才の身には・・。

何とか締切までに形だけは整えようと思います。

落語っ子連発表会チラシ案

来月開催の「落語っ子連」の発表会のチラシ案が出来ました。

まだプログラムの一部に変更の可能性もありますが、概ねこんな感じだと思います。

落語っ子連でも、メンバーの半分が女性で、今回の発表会では、男性2名が出演しないので、完全に女性上位になりました。私の前後二人ずつは全て女性で、四人に囲まれることになります。

「2.doc」をダウンロード  チラシ

2009年2月11日 (水)

たんすや寄席・・・挫折

最近は、色々な企業や団体が落語会を主宰しているようで、今日出かけた「たんすや寄席」というのも、リフォーム着物などのチェーン展開をしているたんすやの主催の落語会です。

久しぶりのお江戸日本橋亭。

・・と、会場の前まで行きましたが、かなりの人が並んでいたこともあり、朝からの落語活動にも疲れたので、そのまま帰ることにしました。

たんす屋さん、ごめんなさい。足袋や襦袢は、必ずたんす屋さんで買いますから、許してください。

発表会の会場下見

来月8日(日)の「第7回落語っ子連発表会」の会場の下見に行きました。

地下鉄の要町駅近くの「現代ギター社」ビルの中にある、「GGサロン」というコンサート専用のスペース。落語っ子連のリーダーで、プロのギタリストの無弦さんの顔で借りることができました。

肝心要の無弦さんは、3月にはスペインでソロ演奏会と国際コンクールの審査員をするということで、今回の発表会は不参加ですが、下見には来てくださいました。

師匠は、自宅が近いこともあってママチャリで登場。師匠が夕方予定が入っているため、近くのジョナサンで打ち合わせ。

P1000037 今回出演予定者は、1人を除く全員が集まりました。稽古より高い出席率に、師匠はじめ全員が苦笑してしまいました。

今回は人数が増えたので、今回は12時に開演ということに決まり、私の出番も決まりました。私は3番目に高座に上がります。

P1000035会場は、コンサートホールだけあって、ステージ付きで小じんまりしています。椅子を並べて最大80席ぐらいになるそうです。

山台がないので、ピアノの椅子を4脚並べて高座にしようという無謀な所もありますが、いよいよ実感が湧いて来ました。師匠は早々に、茨城県坂東市に向かわれました。

福袋演芸場

今日は国民の祝日「建国記念の日」。

P1000034_2 国民の祝日の朝10時から、池袋演芸場では「福袋演芸場」と称する若手の落語会が開かれています。鈴本や浅草の「早朝寄席」、末廣亭の「深夜寄席」と同じコンセプトです。

落語っ子連の発表会の会場下見に行く前、本当に久しぶりに覗いてみました。落語っ子連のまど深さんも、来ると言っていました。

開場15分前の9時15分に到着。が、既に20人以上が地下に下る階段に並んでいます。
堀井憲一郎さんも、この列の中にいました。
この賑わいは、噺家さんやお席亭の熱意と不断の努力の賜物ですね。
二つ目の菊六・こみち・一之輔さんなど、今日は出演しない人たちも来ていて、もぎりや呼び込みやら、若手が協力して盛り上げています。

日本の未来、落語の将来は明るいぞ!

開演5分前ぐらいにまど深さんが入って来ました。満席になるといけないので、隣の席をとっておいてあげたので、並んで聴くことが出来ました。

   ◆  三遊亭窓輝      宮戸川
   ◆  春風亭一左      三方一両損
   ◆  柳家初花        CR落語協会
       ◆   入船亭遊一            たちきり

二つ目になって間もない一左さんが「三方一両損」を演りました。ばっちり参考にさせてもらいました。
遊一さんも、「たちきり」はまだ重たい気がしましたが、とても上手くなった気がしました。

このあと、まど深さんも会場の下見に参加する予定だったことから、無理やり誘って?師匠の姪の旦那さんが店長をしている東武デパート13階の「たつみ」というお蕎麦屋で 二人で蕎麦をたぐりました。

師匠の一言コメント

日曜日の稽古で、私の「三方一両損」について、師匠がブログで一言コメントしてくださいました。

流三[三方一両損]                                            しっかりしている。落ちを改良したので楽しい。後世に残るだろう。

最近、稽古不足もあり、もともとあった訳でもない自信が、さらになくなって来ていたので、この寸評はとても嬉しいです。

オチの改良については、もう少し言い慣れる必要はありますが、「後世に残す」べく、磨き上げられれば良いと思います。

2009年2月10日 (火)

マンガ好き ・・・

第一生命が募集した"サラリーマン川柳"の中に、
  「マンガ好き 末は首相と 息子云う」というのがありました。
どこぞの国の首相は、KY(漢字読めない)であるばかりか、発言も大ブレで、国民の失笑と顰蹙を一手に引き受けているようです。
それにしてもどこぞの国の首相たち、まず「お腹(ポンポン)が痛いようォ」と言って辞めたと思ったら、次は「誰も(ボクちゃんの)言うことを聞いてくれないようォ」と言って臍を曲げて辞め、今の口の曲がった人も、こんな状態では・・。この国は実に平和な国ですね。

http://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/index.html

昔から寄席では、
  「噺家は 世上のアラで 飯を食い」と言われています。
今の噺家さんたちは、この国の首相たちの無様な言動のおかげで、首相ネタが受けて、暫く旨い(臭いではない)飯が食えそうですから、感謝しないといけませんね。
噺家さんが儲かるという点だけで言えば、細やかながら、これも立派な?「経済効果」と言えるのではないでしょうか?
けだし、実に天晴れな"経済政策"です。

新宿区のニュースリリース

ブログというか、ウェブ情報というのはものすごいもので、このブログの左側に「検索フレーズランキング」というのがありますが、このブログに出てくるフレーズが幅広く検索できます。
先日の日曜日に四谷区民ホールで開かれた「漱石千思万考」のことが、新宿区のHPのニュースリリースで公開されているのを見つけました。
早速、師匠にも連絡しました。

http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/whatsnew/pub/2009/0207-01.html

ICレコーダー?

圓窓師匠から、「あたしと会う時は録音機を持って」という言葉をいただきました。
落語に関する師匠との会話を残しておいて、後で整理して纏めてみようという・・。
私にとっては願ってもないことですが、プレッシャーも少し感じます。

それよりも、まず"録音機"を確保しなければいけません。
P1000032 "ICレコーダー"というデジタル機器があるようですから、早速カタログを見ましたが、録音だけでなく、何か色々なことが出来るようです。
最大1000時間の録音が可能だそうで。

するってぇと(突然江戸弁になる)、約1ヶ月半喋り続けられる訳ですね。(計算合ってる?)
アナログ的に言えば、60分のカセットテープ1000本ですよ。手のひらサイズの中に。

録音機のない松山村を舞台にした新作落語「松山レコーダー」でも考えてみましょうか。
「え〜、子供ってぇのは親に似るものでございまして・・」なんて・・。

ダブルブッキング

月末(28日)の午後の落語会を"ダブルブッキング"してしまいました。
 P1000010         P1000009          

ビクター落語会を継承した形の三田落語会のチケットを買っていたのに、国立演芸場の特別企画も買ってしまい・・。
落語っ子連のまど音さんに国立演芸場「圓朝に挑む」を聞いてみたところ、色々スケジュール調整をしてくださり、行って貰えることになりました。
若手が圓朝噺に挑戦するという趣向ですから、諦め難いのですが、残念ながら身体はふたつありませんので。

まど音さんは、深川方面で音楽教室を経営されているそうで、落語好きも相当なものです。以前は、故桂文治師匠の大ファンだったそうです。
圓窓師匠とは、3〜4年前に、CDで何げなく聴いた師匠の噺の虜になって以来なのだそうです。
週に2回ぐらいは落語を聴きに出掛けるそうですから、落語好きも相当なものです。
聴きたい落語会があると、教室の予定を変更してでも出掛けるという・・。
こういう人がいる限りは、落語は絶対滅びませんね。

三田落語会の入船亭扇遊・柳亭市馬師匠を選び、国立演芸場の橘家圓太郎・入船亭扇好・隅田川馬石・柳亭左龍師匠を譲るという苦しい心・・・・。分かるかなぁぁぁ。

2009年2月 9日 (月)

大手町あたり

P1000005「100年に一度の大不況」と言われながらも、東京都内では相変わらずビルの新築工事があちらこちらで行われています。この大不況というやつが、本当に突然やって来ましたから、施主の業績が急に悪化して、ビル建築が文字通り梯子をはずされて、工事中止にでもなりやしないかと思います。

高度成長期に次々に建てられたビルの建て替えも重なって、大手町周辺でも高層ビルが立ち並び、またさらに建ちつつあります。

現在新築中のビルだけでも、JFE、経団連、日本経済新聞社など、そう言えばパレスホテルも建て替えのため、先月末で営業を終了しているようです。

P1000028 このあたりは大手町と言われるだけに、皇居のお堀に面しているので、今まではビルにも高さ制限があり、100メートル(25階ぐらい)に抑えられていたようですが、その制限もなくなったようです。

三井物産や気象庁に隣接して建てられている日本経済新聞社のビルには、「日経ホール」が作られ、定例の落語会が始まるという噂もあるようです。今年の夏頃が楽しみです。「日経落語会」なんていう・・・・。

東京メトロ沿線だより

P1000008 東京メトロ(地下鉄)の駅に置いてある「東京メトロ沿線だより」という小冊子(チラシ)の2月号で、「お江戸上野広小路亭」が紹介されています。
同時に、「お江戸・・亭」を経営(大家さん?)している永谷商事というビル管理会社が、寄席を作った経緯なども紹介されていて、また一つお利口さんになりました。

そもそも圓楽師匠が私費を投じた「寄席若竹」が閉じられた後、永谷社長が評論家の小島貞二先生から、たまたま相談を受けたのがきっかけだそうで、若手噺家の出られる場所を探していたのだそうです。
最も古い「お江戸両国亭」がオープンして15年ぐらい経ちますが、この「お江戸・・亭」の貢献度と存在価値は極めて高いものがあると思います。
贅沢をいえば、広さや席に要望する点もありますが、我が儘と言われるかもしれません。

紀伊國屋寄席

P1000007歌丸師匠が休演の、今日の紀伊國屋寄席は、中トリの予定だった権太楼師匠が「一人酒盛」で代ハネとなり、代演の小遊三師匠は仲入り前にご登場のようです。ネタ出しはされていませんでした。

さて、昼休みの時間を使い、来月の紀伊國屋寄席のチケットを買いました。

来月の番組は、以下の通りです。

P1000006   ◆    もぐら泥                 柳家さん弥
   ◆    二番煎じ                金原亭馬生
   ◆    西行                      三遊亭楽太郎
                          仲入り
   ◆    七段目                   林家正雀
   ◆    帯久                      三遊亭圓窓

渋いベテランの揃い踏みで、きっと終演が10時を超えるぐらいになると予想します。

落語の"絶対音階"

200706171357000 "天狗連"の私に最も欠けているのが、稽古や知識を吸収する(した)時間の絶対的な量と長さ(期間)の不足・欠落だと思います。

歌手の長淵剛さんが理想とする声というのは、アメ横の売り子のお兄さんたちの、あのドスの利いた、年季の入った、浪花節のような声なのだそうです。こういう声は、俄かに喉をつぶすような付け焼刃では出ず、長い間繰り返して大声を出して来た積み重ねの賜物で、一朝一夕では到底出せるものではありません。

これと同様、落語に関していえば、私は30年近く何もしないで(離れて)いましたから、愚直なまでに積み上げた稽古や研究の蓄積がありません。従って、時間が作り上げる、声の大きさ・質・艶・色・表情というものがありません。

師匠から稽古をつけていただいて、悔しく・情けなく思うのは、芸(とまでいえないもの)の拙さに加えて、私には"落語の絶対音階"とでも言うべきものがないということです。

絶対音階がないから、根幹になる語りの音(声色)が定まりません。カラオケで歌い出しのキーが拾えないような・・。

失われた(過ぎ去った)時間は、どんなにお金を積んでも買えるものではありませんから、取り返すことができないのですが、今より少しでもましにする努力、今のレベルでも聴かせることのできる声の工夫が必要なのでしょう。

プロの落語を聴けば聴くほど、陥るジレンマです。

2009年2月 8日 (日)

落語徘徊の道具

200812141905000 今日も今日とて、このパソコンで「落語徘徊」しています。

弁痴②師匠からコメントをいただきましたが、落語のネタ帳(台本)もこれで作ります。

乱志は、人情噺を覚えて行きたいと思っています。

今秋に予定されている、学生時代の落語研究会のOB会で、「浜野矩随」にチャレンジしてみようかという、とんでもない"野望"を、胸に秘めることなく、色々な人に言い回っています。

東京落語会・紀伊國屋寄席

圓窓師匠が、今月・来月と連続で、メジャーな落語会に(いずれも主任で)出演の予定です。
   
◆≪東京落語会≫
 2月20日(金)18時 ニッショーホール 『水神(菊田一夫作)』
◆≪紀伊國屋寄席≫
 3月16日(月)午後18時30分 紀伊國屋ホール 『帯久』

「水神」という噺は、「君の名は」の菊田一夫が、菊田氏の原作のテレビドラマに圓生師匠が出演してくれたお礼に書き下ろしたものだそうで、圓生師匠は東京落語会でも、相応の時間を置いて2回演っているそうです。

圓窓師匠は、先週は長崎へ行ったり、昨日の創作落語の初演もあったので、一段落した今週から、「水神」に取り掛かるそうです。
Zz_espa_hall_new_hall またまた生意気ながら、師匠は会場のニッショーホールでは初めてだということだったので、「イイノホールに比べて観客席の傾きが緩やかで、観客が遠く感じるかもしれませんよ。」とお伝えしておきました。

車検

200902081532001 我が愛車とのお付き合いも幾星霜、かれこれ13年ぐらいになります。                     最近は、落語徘徊にうつつを抜かすようになり、長距離ドライブや車での夜間徘徊?が滅法減ってしまい、愛車も駐車場で寂しがっていると思いきや、昨年からは、息子が運転免許を取り、アルバイトの往復などに使っているようです。

200902081531000_2 随分重宝して来ましたが、何といっても20世紀の車ですから、あちらこちらにガタが来ています。何度目になるのか、車検に出していたのを、今日受け取って来ました。家族が旅行から帰って来た感じです。もう暫くつき合ってもらいたいと思っています。

落語の稽古

月例の落語っ子連の稽古日。
0000093758 阿佐ヶ谷の稽古場のスタジオの建物の1階にある「原ドーナッツ」で、最も売れているという「はらドーナッツ」を差し入れに買いました。

このお店、かなり人気があるようで、いつも何人か並んでいます。なんでもドーナッツの生地が豆腐のおカラだそうですから、ヘルシーなのも人気のひとつなのでしょう。

稽古の前、圓窓師匠と昨日の「漱石千思万考」の「坊っちゃん外伝」の話題になりました。
大友浩さんの筋立てに師匠が肉付けしたそうで、ネタ下ろしには、師匠も手応えを感じた様子です。
師匠が、「今までも漱石の作品で何か出来ないかと思っていたが、なかなか難しかったが・・。この噺をもっと磨き込みたい。」と仰ったので、生意気ながら、私なりの感想とオチに繋がる部分の意見みたいなものを申し上げました。
師匠も、同じ部分を気にされていたようでした。

200902081617000 さて、「三方一両損」の稽古。
学生時代の稽古は、特に上級生になればなるほど、人に聴いて貰うと言うよりも、一人だけで勝手にやっていたことが多かったので、師匠はじめメンバーの人たちから、自分の欠点や、今まで気がつかなかったことを指摘されるのは、本当に勉強になります。原点・初心に戻って、謙虚に受け止めてようと思っています。今までの私には、到底ありえなかった部分です。

「多かぁ食わぬぇ、たった一膳」というオチの背景も変えてみました。
この新オチも、前回の稽古で披露したところ、師匠も色々考えてくださり、今回「このオチは後に残るかもしれない」とのお墨付きを貰うことができました。
お白州にお膳が出て来て食べるという設定は絶対にはおかしいということで、オチを変えたのです。

200902081029000

さあ、発表会に向かって・・、でも直前までサボってしまうだろうなぁぁぁぁ・・・・。

次回は、まど音さんの音楽教室をお借りして稽古をやることになっていますので、今日言われた筋や演技や仕草について、もう一度整理して、完成させたいものです。

2009年2月 7日 (土)

「落語研究会八代目桂文楽全集」

TBS主催の「落語研究会」の映像は、柳家小三治・古今亭志ん朝の全集が大ヒットしていて、貧乏な私も「古今亭志ん朝全集」の上・下巻が宝物になっています。

200902071915000 そして今度は「八代目桂文楽全集」が発売になるそうです。

昭和の名人と言われた黒門町ですが、最近はどうも志ん生師匠の評価が高く、やや劣勢なのが、私には少々不満ではありますから、朗報です。

黒門町と日暮里の二人の名人の生の高座には間に合わなかった私が、学生時代に、桂文楽全集(全2巻)とレコードの桂文楽全集を買ったのは、明るい芸風と限界まで研ぎ澄まされた噺のコントラストというか、悲劇性のようなものに心が傾いたからです。

・・・といって、私が黒門町の本やレコードを、一心不乱に読み耽ったり聴き込んだりした訳でもありません。

それは、志ん生師匠とて同じで、恐らく、生の高座を知らない私には、二人の名人への臨場感がなかったからだと思っています。

さて、このDVDを買うかどうかは分かりませんが、来月発売されます。DVD8枚全25席で、定価は31,920円です。

正蔵さん頑張れ

2月19日(木)の紀尾井小ホールでの林家正蔵独演会「冬の正蔵」の案内葉書が届きました。 200902071914000

正蔵襲名の頃は、発売即完売という状態でしたが、最近はかなりペースダウンしているようで、約10日前の段階で葉書が来るというのは・・・。

(会場の紀尾井ホールのキャパシティは確か200名足らずのはずですが。)

M932663090119 私は、以前から、正蔵さんの真面目な姿勢を評価していて、友人と聴きに行く予定で、既にチケットは購入済ですが、何とか頑張ってほしいものです。

漱石千思万考

夏目漱石は、新宿(喜久井町)で生まれ、晩年も早稲田で、自宅を「漱石山房」と称して過ごしたそうで、新宿区とは縁が深いとは冒頭の中山弘子新宿区長の挨拶。
何と言っても新宿区主催で入場無料の会ですから、まずは大変ありがたく拝聴させていただきました。200902071917000

「坊っちゃん外伝」という落語は、圓窓師匠とラジオディズの大友浩さんとの共同創作なのだそうで、つい2日ほど前に最終稿が出来上がったばかりだということでしたが・・。

020701坊っちゃん(漱石)が、乳母だったおきよさんの三回忌の日にお墓参り(一人だけでの法事)に来て、住職と泡般若湯(ビール?)を飲みながらの座談の後、酔いが回って眠ったら、夢におきよさんが出て来て・・。
潔癖だったと言われる漱石のイメージそのままに、登場人物はみな善人で、悲しい中にも穏やかな展開の噺でした。
オチは・・・?、なるほど、なるほど・・・・。

落語の後は、日本舞踊。
人間国宝のお師匠さんが踊る、ということでしたから、堅苦しいのかなと思っていました。
ところが、花柳寿南海(はなやぎ・としなみ)さんの日本舞踊「吾輩は猫である」は、小説の文章に節をつけた唄に合わせて、85歳のお師匠さんの軽快でユーモラスな踊りで、観客は大満足の様子でした。
日本舞踊にはこういうのも「あり」なんですね。
能に対する狂言のような趣で、まことに結構でした。

020703 仲入り後は、圓窓師匠の進行の大喜利。
平治・萬窓・遊雀・丈二玉の輔の若手の噺家さんとのやりとりは場内大爆笑でした。

200902071302000
今日も落語を起点にして、色々な世界の色々な人を知ることが出来ました。
落語と圓窓師匠に感謝です。

2009年2月 6日 (金)

出光美術館「文字の力・書のチカラ」

                                                            200902052036000          

落語と美術館とどんな関係かと言われると元も子もありませんが、先日、出光美術館で開催されている「文字の力・書のチカラ~古典と現代の対話」という展覧会を覗いてみました。

実は、招待券を落語っ子連のまど女さんから貰ったので、入場料も要らなかったので・・・。

空海、小野道風、西行、藤原定家や本阿弥光悦、棟方志功等々、平安時代から昭和に至るまでの歴史上著名な人々の手による数々の書を鑑賞しました。200902062113000

それにしても、皇居外苑を見下ろす場所に、こんな素晴らしい美術館があるというのも嬉しいものです。

三省堂書店のショーウインドウ

200902061351000 神田の三省堂書店のショーウインドウ?で、小学館の「落語CD昭和の名人」の宣伝が大々的に行われています。

場所柄もあるかもしれませんが、やはり出版社も、それなりに力を入れているのでしょう。

朝の神田明神下界隈を歩く

200902060737000今朝、地下鉄千代田線の湯島駅と新お茶の水駅の間でレールの破損が見つかったそうで、乗った電車は湯島止まりになってしまいました。
朝の通勤時間と重なって、地下鉄は大混乱だったようです。
私はというと、慌てず騒がず、仕方がありませんから、湯島から大手町まで歩くことにしました。

湯島(上野)〜神田〜大手町のコースは、以前は、朝晩何度も歩いたことがありますから、久しぶりの道程を楽しみました。幸い寒さもそれほとでもなく。
さすがに、いつものカフェでコーヒーを飲む時間はありませんでしたが・・。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090206-OYT1T00208.htm

200902060748001 途中の神田明神下、昌平橋の近くには、鰻の老舗「神田川」があります。朝日に照らされた古い建物の佇まいも、なかなか乙なものです。
確か、ここは落語ともご縁浅からぬお店だと聞いたことがあります。
桂文楽(黒門町)師匠の「素人鰻」に「神田川の金」という鰻職人が登場しますが、まさにこの「明神下神田川本店」ですよね。
黒門町の師匠だけでなく、志ん生師匠親子や有名な噺家の師匠方もご贔屓だったそうです。
歌枕ならぬ「噺枕」ですか。「噺のマクラ」ではありません。

圓窓師匠から電話

2〜3日前、圓窓師匠からメールをいただきました。
「7日の整理券が手に入ったけど、どう?」
「えっ? ・・師匠、7日って何でしたっけ?」と返信。
昨日、今度はわざわざ携帯に電話をいただき、やっと判明しました。

Soseki_2 明日(7日)の午後、新宿の四谷区民ホールで、新宿区主催の夏目漱石に因んだイベントがあり、師匠が創作落語「坊っちゃん外伝」で出演されるということ。

勿論聴きに行きますが、それにしても、師匠の創作意欲と創作力には、ひたすら"脱帽"です。
落語っ子連のまど音さんも行くそうですから、現地で整理券を貰うことにしました。
人間国宝の日本舞踊と、大喜利では、玉の輔・平治・遊雀・萬窓・丈ニの若手真打も出演するようです。

ところで、「坊っちゃん」て、どんなストーリーでしたっけ???

情けない・・トホホ・・。

http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/division/261000bunka/H20soseki/sensibankotirasi.pdf

2009年2月 5日 (木)

寄席の掛け持ち

200902052109000

落語協会は、2月上席の芝居を新宿・池袋・上野の3ヵ所の寄席でやっています。
この3ヵ所の寄席の香盤を並べて、ボーッと眺めていたら、複数の噺家さんが2ヵ所に掛け持ちで出演していることが分かりました。
さすがに、3席制覇の師匠はいませんでしたが、売れっ子は大変お忙しそうです。

主な師匠を覗いてみましょう。(亭号・敬称略)
 ◆ さん喬     12:30 新宿   →  14:30  池袋
 ◆ 歌武蔵   13:00  池袋  →  16:00  上野
 ◆ 扇遊     13:15  上野 →  15:15  新宿
 ◆ 権太楼    14:00  新宿  →  15:15  池袋
 ◆ 白酒     17:45  池袋  →  20:00  上野
 ◆ 市馬     18:45 新宿  →  20:00  池袋
(※色物さんでも、正楽・小菊・ロケット団さんなどが掛け持ちで出ています。)

市馬・白酒両師匠は、それぞれ池袋・上野でのトリの前のウォーミングアップといったところでしょうか。

寄席の香盤にコンスタントに名前が出るというのは、"選ばれた人"だということですね。

「三遊亭鳳楽独演会」の案内

200902051956000 来月の国立演芸場での「三遊亭鳳楽独演会」の案内葉書が届きました。

"圓生百席に挑む"というテーマで、日暮里での月例の独演会のスペシャル版の位置付けで、年3回開かれています。
葉書によれば、「居残り佐平次」で49席目になるようです。

鳳楽師匠、"止め名"になっているという「三遊亭圓生」襲名を目指して頑張っています。
じっくりと「三遊亭」の噺を聴くのには、とても貴重な会だと思います。

歌丸師匠紀伊國屋寄席も休演

先日入院が報道された歌丸師匠、2月9日(月)の「紀伊國屋寄席」も休演され、また小遊三師匠が代演だそうです。

200902070914000
紀伊國屋(寄席)のHPに載っていました。
1週間程度の入院が必要だということでしたから、これは仕方ないことです。
「鰍沢」とネタ出しされていましたから、大変楽しみではあったのですが、すっかり良くなってから、改めて元気な姿を拝見することにしましょう。

それにしても、紀伊國屋寄席は、昨秋も圓菊師匠が体調を崩して休演したばかりで、関係者の方々も大変ですね。

2009年2月 4日 (水)

「柳家小三治一門会」のチラシ

師匠 そこまでやりますか・・・・という弟子のコメントも入った、とても面白い落語会のチラシを見つけました。

6月13日(土)の昼夜、よみうりホールで開催される「柳家小三治一門会」です。

何と、運転免許証のフレームを使い、落語会の案内がされているのです。

200902042100000表は、 小三治の写真付きで、日時・場所などが紹介されています。

200902042100001 裏は、昼席・夜席の番組などが紹介されていいます。

                                              

                                                                                   なかなか考えたと思いますが、チラシのようには見えないのが弱点だと思います。                                            恐らく、三之助さんのアイディアではないかと思います。                                      彼の落語会のチラシも、落語とは全く関係ない写真の端っこに公演内容が入っているような感じですから・・・・。

「落語百選」公開録画

「東京かわら版」に、デアゴスティーニの「落語百選DVDコレクション」のDVD用の公開録画無料招待の募集があり、早速応募したところ、見事に当たりました。                               200902052038000 今日、招待の葉書が届きました。                                       この公開録画に行くのは2回目です。前回も「東京かわら版」で当たりました。  

柳亭左龍、古今亭菊之丞、橘家圓太郎、古今亭志ん五、桂宗助、桂文我のうちの4~5名が出演、演目はお楽しみという、何ともミステリアスな部分のある公開録画です。   

落語徘徊のコストダウンを図るには、こういう無料な落語会にも行って、平均コストを下げる努力?も必要でしょう。

立春大吉

今日は立春

立春の早朝、禅寺では厄除けのために門に「立春大吉」と書いた紙を貼る習慣があるそうです。

これは、縦書きすると左右対称になり一年間災難にあわないというおまじないになるのだとか・・・・・。

なるほど、「立春大吉」。確かに左右対称になりますね。

           
           立                            
           春                         
           大                        
           吉

           ↑                                        

200902040800000 毎朝歩いて渡る神田橋のたもとの梅の花も開き、春も見えて来た感じがします。
ところで、ここに"金色の河童の像"があります。
・・てっきり河童だと思っていたのですが、「豊展観守像」という、豊穣を願い黄金虫を擬人化した女性像なのだそうで・・。
毎日通り過ぎているのに、ちっとも知りませんでした。
どう見ても、日本橋川の主の河童だと・・。

2009年2月 3日 (火)

月例「三三独演」

国立演芸場で「三三独演」。今月の落語徘徊も三三さんでスタートです。

200902032221000

「しの字嫌い」は、先月の鈴本の下席で聴いたばかり。三三さんの十八番のひとつみたいです。

このネタで印象に残っているのは、先代の金原亭馬の助師匠です。兄弟子の馬生師匠と同様、50歳代で亡くなりましたが、渋い声で、私の好きな噺家さんの一人でした。

「不動坊」は、以前たい平さんで聴いたのが秀逸で印象に残っています。

今日の三三さんは、売れない幽霊役の噺家の演出に力を入れたようで、そこそこインパクトはありましたが、屋根に登る梯子や屋根の上の場面での、(灯りのない)暗さの表現が足りなかったと思います。真っ暗だからこそ、一升瓶に入った餡ころの面白さが際立つはずのところですから。

トリの「国定忠治・山形屋」は、三三さんの得意な講釈ネタで、以前にも聴いたことがありました。今夜も淡々ながら、メリハリのある出来でした。

ただし、この噺は国定忠治が悪者の女郎屋の親分から父娘を救うというストーリーですが、庶民の英雄国定忠治の威を借りてとは言うものの、ちょっとやり過ぎの感じがして、個人的には後味爽やかという内容だとは思いません。「大工調べ」と同様に、やや釈然としないのです。

今日は珍しく、独断と偏見の個別のネタの講評・感想を書いてみました。

今日の”はなし”

80歳で自分の歯を20本残そう」とは、歯医者さんがよく言うフレーズです。

私も今まで、親不知3本以外は健在だったのですが、残念ながら本日とうとう奥歯1本と別れを告げてしまいました。

今日まで、隣の歯にすがりつき、寄りかかりながら、何とか頑張って来たのですが、このままにしておくと、隣近所の歯に悪い影響が出ると言うので、泣く泣く別れることにしました。

とても威勢のいい先生で、「このままじゃ共倒れになるかもしれませんから、『前向きな発想』で思い切って抜いてしまいましょう!」という言葉に、「(気に入った!)それじゃぁ先生、綺麗さっぱりやっつけてくんねぇ・・」と思わず答えてしまい、その場で抜くことになりました。

最近は麻酔の注射の痛みさえ消す薬があるようで、何の苦もない、とてもさっぱりとした、静かなお別れでした。

今は、40年以上も住んでいた奥歯が去った跡には、ただ土手が残るだけです。

…以上、今日の"歯なし"でした。ははは・・・。

七福神めぐり

最近の江戸ブームと健康ブームの相乗効果で、寺社めぐりが盛んなようです。
特に業種柄?から、新年の初詣の時期は、どこも大賑わい。それから節分の頃。
これに百年に一度の大不況で、神仏にすがろうとする深刻な"にわか信者"が加わり、この業界だけは不況知らずのようです。

200902042246000 健康づくりのためのウォーキングのコースとしても、普段はしない信心の両面からも、この人気は続くことでしょう。ご利益のほどは分かりませんが・・・・。

私も何年か前、○○七福神めぐりというのにチャレンジしましたが、目的・目標を目指して歩くのはいいものです。

寄席定席と圓楽一門会

楽太郎さんの六代目三遊亭圓楽襲名披露が、上野を除く、新宿・浅草・池袋の各定席で行われることになったそうで、素朴に喜ばしいことだと思います。

歌丸さん・小遊三さんの正副会長と「笑点」での人間関係やらもあって、芸術協会が芝居を打っている3席の扉は開くことになったようですが、最も格式が高く、落語協会常打ちの上野の門の閂は、なかなか手強い様子です。
尤も、事の経緯に鑑みれば、あれから約30年は経ったとはいえ、そう簡単にシャンシャンとはならないのでしょう。

それでも、柵(しがらみ)や流派、芸人のレベルに目をつぶって考えれば、「芸術協会と圓楽一門会との合併」というのも、あながち暴論ではないと思います。
覆水が盆に返らないなら・・。

桂歌丸師匠の情報

桂歌丸師匠が、肺気腫のため、昨日の江戸川落語会を休み、入院したそうです。
1週間ぐらいは入院が必要だとのこと。
もともと呼吸器系が弱いのだそうです。
Photo あの細い身体で、芸協会長、笑点の司会、自身の落語会と、古稀を過ぎても、若い人でもハードな毎日でしょうから・・。

小さん(五代目)もいいぞ

小さん(勿論先代)は、今まであまり好んで聴いていませんでしたが、最近何となく気になり始めました。

昨夜は、配本されたCDの「時そば」を聴きながら眠りましたが、これがなかなかで。
絶妙に力の抜けた自然体の芸は、これから聴く機会が増えるかもしれません。

八代目桂文楽に可愛がられ、30歳台半ばで五代目を襲名した時の騒動の話や、戦後噺家の数が少なかったこともあり、物凄い人気だったという話も聞きますから、かつての小朝や今の三三みたいだったのかもしれません。

五代目と言えば永谷園のイメージが強いですが、私は、NHKで、確か石坂浩二が主演の「太郎」というドラマで、老舗の下駄屋の親方役だったのが印象に残っています。
寄席などで、多くの優秀な弟子たちが人柄や芸や思い出を語ってくれますが、彦六・小さんが双璧ではないでしょうか。(残念ながら、所属も違ってしまったので、圓生は語られることが少ない・・。)

そして、私の五代目のかけがえのない一生の思い出は・・。
大学4年の時出場した「全日本学生落語名人位決定戦」で、審査員として「花色木綿」の批評・コメントをしてもらったこと。
今思えば凄いことですよね。

2009年2月 2日 (月)

落語CD昭和の名人

200902022204000 定期購読している小学館「落語昭和の名人」の第3巻「柳家小さん」が届きました。                     私の落語鑑賞は、基本的には「生」が中心で、音や映像のライブラリーは非常に少ないので、こういう企画物はありがたいと思います。                              CDには、「時そば」・「ちりとてちん」・「宿屋の仇討」が入っています。今夜の子守唄にしようと思います。                                               恐らく、既に市販されているCDやテープ、配信されている音源と重なるものが多いでしょうが、説明本を専用バインダーに収納する楽しみというのも、また「乙な」ものです。

音源と言えば、学生時代に、ラジオやレコードを録音したり、先輩や同僚の持っているテープをダビングしたりしたカセットテープが150巻ぐらい、実家の押し入れにあります。                        ずいぶん昔のテープなので、再生をするとテープが切れてしまったりするリスクが高いので、どうしたものか悩んでいます。

古本屋ならではの掘り出し物

神田神保町の落語本を探して徘徊するのが好きです。                           読みもしないのに、衝動的に買ってしまった古本が増えて、自宅の書架が一杯になるどころか、足りなくて無造作に積んであります。まさに「積ん読」です。                                               200902021937000 書籍として市販されているものでなく、CD全集の付録の説明本が手に入りました。                                      どうやら、10年ぐらい前あたりに発売されたと思われる「古今亭志ん朝 新選独演会」という、CD全15巻28席の落語全集の説明本のようです。                                       榎本滋民さんの解説と、若~い志ん朝の写真が載っていて、思わず手にしてしまいました。                                                     落語好きでない人にとっては、何の価値もないかもしれませんが、古本屋ならではの掘り出し物だと思います。                                           古本屋というのは、こういう出会いがあるから楽しいですね。

大黒さまの像

                                                     200902021333000          

何年か前に、金融危機に見舞われた金融機関の統合・合併が繰り返された結果、長〜い名前の大きな銀行が出来ましたが、私は「寿限無銀行」と言っています。

                                           大手町のこの寿限無銀行のビルの前に大黒さまの像があります。

大黒さまといえば、七福神のうちで豊穣と財福を司る神です。                                    銀行ですから、財福・裕福のご利益にあやかろうというものなのでしょう。

200902021335000

この銀行の前を通りかかる人で、この像の俵の上に、お賽銭よろしく、硬貨やコインを置いて行く人もいるのだそうです。                                  百年に一度の大不況と言われる今、恵比寿さまと大黒さまとセットで、ご利益があるといいなと、つくづく思います。

三流亭流三のこと

200812141905000_2200812141907002_2200812141911000 200812141907002_3 200812141905000_2

                              

                                   

                            「三流亭流三(さんりゅうてい・りゅうざ)」は、右(上)から読んでも左(下)から読んでも同じという、どこぞの海苔屋さんのような名前ですが、プロの噺家さんにも、こういう”回文調”の名前の師匠がいらっしゃいます。                                          いずれも、落語芸術協会の重鎮・大看板の「三笑亭笑三(さんしょうてい・しょうざ)」「三遊亭遊三(さんゆうてい・ゆうざ)」のお二人の師匠です。                                                    「三流亭流三」というのも、字面がいかにも噺家のような感じで気に入っています。                                                         圓窓師匠は、いつも「流三さん」と呼んでくださいますが、恐らく私の本名はすぐには出て来ないと思います。                                             真面目に稽古をして、落語が上手くなって、三流の反対の流三(=一流)に近づきたいという夢を込めた名前でもあるのです。                          

2月2日

今日2月2日は「結婚記念日」です。23年目だと思います。

200706161542001”髪結いの亭主”を夢見て、”芝浜”のおかみさんの内助を期待していたのに、現実というのは須らく「逆夢」になるもののようで・・・。
全てを達観して、”替わり目”の亭主よろしく、女房に内緒で手を合わせてみても、そんな謙虚な気持ちに気付いてくれる訳もなく・・。

こうやって、大戦とも冷戦とも、あるいは平和ともいえるわが家は、行く川のように今日も流れています。
ところで、23年目は何婚式と言うのでしょうか?
よくぞここまでもったから「レアメタル婚式」だったりして・・。

「ネタ(演目)の名は」

圓窓師匠が、今月の東京落語会に出演予定だと聞いたので、稽古の時に演目を訊いたところ・・、
「水神を演るよ。」
「あぁ、そうですか・・。」
・・って、偉そうに返してみたものの、実は、「水神」という噺は知りません。

「東京かわら版」で2月の落語会を見ると、東京落語会はネタ出しされていて、「圓窓:水神(菊田一夫作)」とありました。

「そうか、新作かぁ。『菊田一夫』って、あの『忘却とは・・』の?」
調べてみると、やはり「君の名は」の菊田一夫さんで、圓生師匠のために書き下ろしたもののようです。
圓生師匠は、この噺を東京落語会で2度演っているそうです。
最近では、正雀師匠が、国立演芸場での落語会に掛けているとのこと・・。

Photo

師匠ゆかりのネタのようですから、今から聴くのが楽しみです。

2009年2月 1日 (日)

コンビニで見つけた落語本

落語関連の本の刊行が続いています。                                  刊行数やバラエティという点では本当に賑やかですが、何か重厚なものが少ない気がします。

神田神保町の古本街を歩いていて、昔の本の内容の濃さや様々な評論を目にすると、最近のものの軽さが浮き出て来る感じがします。                                           こういう時代ですから、昔の本そのものの装丁の立派さなどを比較するのは意味がないと思いますが、とにかく酷いものが多いと思います。                                               ゴーストライターによる大きな字の噺家や関係者の自伝やエッセイのようなもの、一部の噺家に偏った(ヨイショした)評論もの、変わり映えのしない落語入門もの、著者の自己満足や思い込みだけの内容の勘違いもの・・・・・・。                                              「落語」や「落語界」などの定期刊行雑誌は、ブームといえどもミクロなマーケットでは存続が難しいでしょうし、今時芸談や芸論などは受けないのでしょう。                                            そういうことを考えると、昨今の落語ブームというのも、予想以上に底が浅いのかもしれません。

何かもっと大切なものや情報が議論されたり、伝えられたりすることが全く抜けている気がします。                                               そうそう、ちょうど今の政財官界の混乱や体たらくのように。

200902012130000 コンビニに「落語でわかる 江戸っ子の暮らしと人情(歴史の謎を探る会編・KAWADE夢文庫)」というのが置いてありました。ワンコインなので、通勤電車で斜め読みが出来そうなので、ペットボトルのウーロン茶と一緒に買いました。取り立てて新しい内容のものでもないのに、思わず買っていく私のような「馬鹿」がいるからなのでししょう。

ことさら格調を意識はしないものの、ここでの落語は、「古典芸能」というより「サブカルチャー」の一分野という感覚なのでしょう。                                           

落語百選DVDコレクション

定期購読している、デアゴスティーニの隔週刊「落語百選DVDコレクション」の第9巻目が届きました。昨秋から刊行が始まり、最終50巻までの予定のシリーズです。

200902011517000 柳家喬太郎     粗忽長屋                                       三升家小勝     大工調べ  

説明本の噺家列伝は六代目三遊亭圓生の巻。                                     最後の部分に、「死後、『三遊亭圓生』の名は、遺族の意向により誰にも継がせない『留め名』となり、現在に至っている。」との説明がありました。                                      圓生という名跡は、野球の永久欠番のように、今後使われないのでしょうか・・・・。                          

学士会寄席

200902021559001 神田神保町に学士会館というレトロな建物があります。                                旧帝国大学(東大・京大・東北大など)の卒業生の同窓会組織である「学士会」が主催する「学士会寄席」という落語会が、この学士会館で開かれています。

平成15年の7月から隔月、柳家小はん師匠と桂藤兵衛師匠が交代で独演会をやっていたのですが、残念ながら来月の桂藤兵衛独演会をもって幕を下ろすことになったそうです。

私は、3年ぐらい前から時々覗いていたのですが、いぶし銀のような両師匠の話芸がじっくり聴くことができるので、地味ながら好きな落語会でした。とても残念です。                          

特に、小はん師匠は、二つ目から真打になりたての頃、私が在籍していた落語研究会と接点があり、学生時代に直接お話しすることができた数少ない噺家さんです。                                   数年前に、仕事関係の某会社の社長さんと話をしていたら、師匠と社長が高校の同級生だったことが分かり、ヤクルトホールの独演会の時に、約25年ぶりにご挨拶をしたことがありました。                                               それから、昨年の夏、夕方仕事を早めに終えて、同僚と神田の蕎麦屋さんにいると、浴衣姿の師匠が一人で入って来て、粋な雰囲気で蕎麦をたぐっていました。店のご主人に小声で「小はん師匠はよくいらっしゃるんですか」と訊くと、「お客さんは師匠をご存じですか?ちょくちょくいらっしゃいますよ。」                               普段でも着物でいるという、今や珍しい江戸っ子気質の師匠です。

そういえば、桂藤兵衛師匠も、国分寺の方で開かれている師匠の落語会で「浜野矩随」をやるというので、それを聴きに出かけた記憶もあります。

200902010943000 最終回の桂藤兵衛独演会は、3月7日(土)午後2時からです。

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